2017年6月11日 Most Clever Jimnist Cup 2017 第2戦 レポート
MCJ第二戦!
6月11日開催となったMCJCUP第2戦。
当日の天気は曇りのち晴れ!昨年のMCJと打って変わり第2戦も良好な天気でのスタートとなった。
前日には1日中バケツをひっくり返したような大雨が降ったこともあり、まだコースはマッディーな状態!
スタート順によっては吉とでるか凶と出るか!
今回はエキスパート10名、ビギナー6名の参加となった。
競技は下見が一番重要!コースを読み取れる選手が必ず上位入賞すると言っても過言ではない。
開会式、K-PRODUCTS代表、並びに競技委員長である小野勝重氏より大会説明。
◆トライアルセクション
こんにちは!k-productsの今です
今回のMCJレポートは私がちょっと解説して見たいと思います
今回のトライアルセクションはビギナー・エキスパート共に3sec。
MCJの基本スタイルは【横転させないコース作り】この事を基本にポールセットしております
実はこの【横転させないコース作り】は意外に難しいですよ!
簡単なコースでは選手がつまらないし、かと言って横転させるコース作りは一番簡単だが出来れば選手の車は
傷一つ付けずに競技を楽しんで貰いたい!
自分の車を傷つけたり、コカしたりしてうれしい人っていないでしょ?
逆にそんな人はMCJの参加お断りですが!
全体に今回はコース幅も広くセットしている個所を数か所各セクションに作りました
広くセットしているかといって楽なラインを選べば次の個所がきつくなると言う事です
また各セクション、クリーンでクリアーしようと選手は考えていると思いますが、競技ですのでクリーンで
出れるセクションは基本作っておりません (たまには作りますが(^^))
ポールセットする人間(私です)が「このセクションは減点2を貰おう」と作ったセクションを減点2で出た選手が
ある意味、クリーンなんです!
コースを下見し、頭でイメージし頭の中で走って見てください!
完全にイメージ出来ればOKです、イメージ出来なければ先ずはイメージの中で自分を完全に走らせれる事を出来る
トレーニングからです。
まずはビギナークラスから激戦の様子を見てみましょう
< ビギナークラス:1sec >
スタートして直ぐにコブがあります
このコブをクリアーすると右ターンなので、スタートラインは左寄りからスタートしたいところだが・・・・
よーく見てください!右リアタイヤをコブの左斜面キャンバーにのせてしまうとリアタイヤが流れてお尻がポールタッチ
してしまいます。
スタート直後から右リアタイヤをコブの頂点から右側を通すラインどりをしないと必ずポールの餌食になります
1secですが選手の皆さんは深く掘ってある箇所だけを気にされていましたが、手前のコース幅は広めにとってあるので
深い溝はタイヤを落とさずに、フロントタイヤでまたいで通過しその後2回バックすれば無理無くクリアー出来セットにしてました
1secの一番重視しなければならない部分は2つ目の大きい山です。
ここはコース幅を物凄く狭くしてあります
テールスライドなど小技を使うよりも素直に切り返しをしてバック2~3回行えば出れますが競技なので選手はクリーン狙いで
テールスライドしてくると見込んでのポールセットです
フィニッシュ直前は手前からゆっくりと左寄りをアプローチしていけば何の問題も無いのですが
勢いをつけていくと車体の挙動が大きくなりポールタッチとなります
1secはバック4~5回で出れるセットとなっています
内田選手と渡邉選手はスタート直後にポールの餌食!画像を見るとわかると思いますが右後ろのタイヤがコブの左側にいってます
ここからの脱出はバックを2回し完全にスタートをやり直さないと難しいですね
ギリギリを攻めていく選手たち。皆健闘するもゴールまでたどり着けず…。
次のセクションに期待!
<ビギナークラス:2sec>
続いて第2secですが
スタートして直ぐにコース幅は広めにとってあります
しかし広めにセットしてあるがバック無しで行けるラインは1つだけ!
このラインを読めれば2secは減点2で簡単に出れるセットとなっています
フィニッシュ直前コース幅を狭くしているが手前からゆっくりとアプローチしていけば何の問題も無いが
勢いをつけていくと車体の挙動が大きくなりポールタッチとなる!ここも1secと同様です
唯一スタートからこのラインを走らせたのは渡邉選手でしたが・・・・
渡邉選手以外、全員罠とも言えるラインを選んだが谷村選手はこの罠を何とかクリア。
中盤ひやりとしたシーンもあったが、スムーズにフィニッシュ!
内田選手と鈴木選手は罠に引っ掛かりあわや転倒という事態に。
MCJのコース作りは決して難しくしてないですよ!
上位入賞の秘訣は8割下見です!
前回ビギナークラス初参加で堂々の1位入賞を果たした渡邉選手。
スタートの罠を見破り見事なラインどりだったが・・・・その後、気を抜いてしまったのか亀に(◞‸◟)
もったいないまさかのDNF。
スタート直後のV字!
V字を抜けると左ターン!
3secの罠はこの箇所です。
リアタイヤがV字を抜ける前に左にステアリングを切ってしまうと
必ずリア右側のタイヤはV字の一番深いところに落ちフロントタイヤ左右のトラクションが抜けてパウォ~~
状態になる!ここからの脱出はまず無理です強引にもがくと右側にコテッと横転します
リアタイヤがV字を抜けるまでステアリング切らずリアタイヤがV字を抜けたら停止しステアリングを左ロックするまで
切る!
V字走行はリアタイヤを意識しながら走らせるのが基本中の基本!
勢いをつけてV字溝を突破しようとした鈴木選手が転倒!牽引車が出動
あちゃー止める間も無くびゅ~ドテって感じ・・・・・
軽傷で良かったです(^^ゞ
競技ですのでスタートしてからライン取りを考えては苦しい戦いになります
各セクション下見を十分にし重要視する箇所を1~2個所ぐらいを頭に記憶させ
どのように走らせたらいいのかわからない箇所に関しては2~3パターン考えておいて
あとは実際に走らせて失敗したら次のパターンと切り替えていく!
深追いは禁物!
また、他の選手の走りを参考にするのはいいと思うが真似して走らせては上達もなければ達成感もない!
<エキスパートクラス:1sec>
エキスパート選手はここをどう乗り越えるのか、そして3連覇中の嶋貫選手を止める猛者は現れるのか!
波乱のエキスパートクラスの幕開け!
エキスパートクラスはビギナークラスより数か所幅を狭めて狙えるラインを厳しくしてます。
さて、この1secはビギナークラスで誰一人クリアできなかった最初の難関…。エキスパートクラスの選手も気にしているのは大きい溝!
エキスパートクラスの選手は全員クリーン狙いで来るので1ミスでポールタッチする選手が多く出る。
第一走者の水沼選手(左)は慎重にコース取りしていく。しかし車体が滑り、あえなくポールタッチ。
その後もポールとテープに接触する選手が続出。
そんな中狐塚選手と酒井選手は減点を4点に抑え無事フィニッシュ!このコースで減点4は完璧!ある意味クリーンですパチパチ!
ゴールドゼッケンの新野選手と佐藤選手も苦戦!テープタッチでDNFに…。
今回Wエントリーによる出場の嶋貫選手、しかも車は台車!バックをうまく活用して最小限の減点でフィニッシュ!
「車が違ってもうまい人はうまいんだなあ…」と感嘆の声も聞こえてきました
嶋貫選手は私がジムニー乗り始めたころからのお付き合い!もうかれこれ17~18年かなぁ
長い付き合いなだけに毎回俺の手の内を読んでくる(◞‸◟)
見事です!
ビギナークラスの3secにさらに制限をかけたコース。
特にキャンバーに差し掛かってからのヒルクライムが鬼門か…?
緊張の2sec、スタート!
始まりからV字溝が猛威を振るいます
慎重に進む選手たち
この傾斜ではわずかなハンドル操作がミスにつながる。
嶋貫選手、ここで惜しくもテープタッチ!
なんとこのセクション、クリア者0名の今大会最難関となりました。
前日の雨で柔らかくなった為に少々コースの変更がされ、部分的にコースの幅が広がりました
しかしコース幅が広がると言う事は選べるラインも多くなりその分悩みも多くなる!
3secの難所は2つ!一番下の左キャンバーからの右の山越えと、ゴール間際の 深いモーグルのS字!
一番下の左キャンバーからの右の山越えは土が柔らかく勢いをつけないとぬかってしまう!
山を左から大廻すれば自然とテールが流れてバックすること無くクリアー出来るのだが数人の選手がスタックし
地面を掘り下げてしまいそこを通る事は困難な状態になった
残されたラインは山を勢いよく上って降りる!このコースしか残されていないが中途半端に行くと亀になりやすい!
ゴール間際の深いモーグルのS字は手前から大廻して入ればいけるライン!
大廻しなければ数回の切り替えしが必要となる。佐藤選手はこのS字でまさかの転倒!
続く新野選手は一番下の左キャンバーからの右の山越えでテープタッチ
このセクションは嶋貫選手ただ一人がフィニッシュ!絶対王者の力を見せつけた
スピードダート!
< 4,5,6sec >お昼を挟んでスタートした後半戦のスピードダート!
コースを3回走り、そのゴールした速さを競う。
今回はマッドな路面とクロカン要素を少々加えたテクニカルコースとなっている!
直線を少なくしS字を多くする事により技術の差が大きく出る難しいコース設定になっている
トライアルセクションでの完走率が少なくダートの勝敗は表彰台に大きくかかわって来る事になるだろう
歩いてコースの確認をする選手たち。
一列に並びスタートの瞬間を待つ
この短いコースで1秒を争う!選手が必死になっているのが伝わってくる
ビギナークラスはエキスパートの約半分のコースを走る!平均タイムは約35秒!
エキスパートクラスの平均タイムは約48秒。
ダートの走らせ方が速い選手は2本目、3本目とタイムを縮めて来る!
ダートは2本走るのだが1本目は全員初めて走るコース!
速い選手はこの1本目で既に2本目のライン取りとアクセルワーク、ブレーキングポイントが見えているのだ!
MCJに参加している選手は気が付いていると思うが速い選手ほど走っている姿は派手では無くそんなに速く見えないものだ!
大げさに言えは早い選手ほど走っている姿は遅く見える!
なんででしょうか?それがわかれば次回MCJ第3戦ダートで数秒縮める事ができます(^_-)-☆
コースは選手の安全面を考えてコース制限をしている個所が数か所ある!
トライアルでもミスを一つに抑えて好調の嶋貫選手。このまま逃げ切れるか?
~ 結果発表 ~
今回の戦績は以下の通り。
【ビギナークラス】
1位 谷村選手 2位 結城選手 3位 渡邉選手
ビギナー優勝は2sec唯一のクリア者で、スピードダートでも安定した走りを見せた谷村規光選手。
2位は3secを1位でフィニッシュした結城義憲選手。
3位はトライアルで不調ながらもスピードダートで一気に巻き返した渡邉龍真選手がそれぞれ入賞。
第1戦の入賞選手が再び表彰台に上がることになった。
【エキスパートクラス】
1位 嶋貫選手 2位 佐藤選手 3位 酒井選手 4位 狐塚選手 5位 水沼選手 6位 新野選手
1位に輝いたのはゴールドゼッケン1番の嶋貫選手。唯一トライアルセクションで2つのフィニッシュ。さらにダートでも3走全て1位を維持し、圧倒的強さを魅せた。
佐藤選手はトライアルセクションで転倒するハプニングもあったが、得意のスピードダートで一気に巻き返し今回も2位を勝ち取った。
3位の酒井選手は2位にあと1ポイント及ばず!しかし1secをフィニッシュする大健闘。
閉会式、K-PRO代表から挨拶と第3戦について
MCJ2017シリーズ戦第2戦はコースは難易度が高かったと思われますが決してそうでは無く、
考え方として自分なら「このセクションは減点何点出れるか?」
次回はそこを考えて各セクションにトライしてみてください!
コースを下見し、頭でイメージしバックする所はバックするスペースを考えながら侵入する!
「取り合えず走ってみてダメならバックする」では簡単なコースも自分でどんどん難しくしていく事になります。
繰り返しになりますがMCJは決して危険なコース、一か八かの度胸試しコースは作りません。
ナンバー付き車両で綺麗なジムニーでも走れるコース作りをします
ビギナークラスにおいては横転しそうな場合、これ以上は危険とみなした場合はスタッフの方で声掛けしたり場合によっては停止させます。
MCJは競技ではありますがあくまでも運転技術の向上を目的としたモータースポーツです。
参加する皆さんにはレーシングスーツ・レーシングシューズ・レーシンググローブを強く推奨致します。
では次回第3戦は8月20日です。
シリーズ戦は1~4戦までの獲得ポイントが加算されて一番ポイントの多かった選手がMCJ2017シリーズチャンピオンとなります。
今回も圧倒的強さをみせたシリーズ3連覇中の嶋貫選手、MCJも残り半分!今後も見逃せない戦いが繰り広げられそうだ!
お楽しみに!
今大会の結果はこちらから!
エキスパートクラス / ビギナークラス
(最終更新:2017/6/23)